屋内だから、あったかい! 東海3県・冬のおこもり旅
寒い季節が続くけれど、“おでかけ”は楽しみたい!そこで今回は、東海3県の“あったか”レジャースポットをピックアップ。三河湾の絶景を望む足湯カフェや光るどろだんごづくり体験、美濃焼の歴史を体感する窯元など、寒さをしのぎながら楽しめる屋内スポットで、冬のおでかけを満喫してみては。
※この記事の内容は放送当時の情報を基にしています。情報・価格等は変更となっている可能性があります。
ワッフル片手に“足湯”でのんびり
海景と東雲色に心癒される
「いい季節にきましたね」、「とくに午前中は、海面がキラキラしていて綺麗なんですよ」
よく晴れた日の朝10時、そんな歓迎の言葉で迎えてくれたのが、『温泉喫茶 si no no me』の発案者、西浦温泉『銀波荘』の安藤壽子さん。生まれも育ちも、蒲郡。この旅館で育ち、誰よりも“この場所”から海を眺めてきた生粋の“蒲郡っ子”です。
実はこのカフェ、『銀波荘』に併設。“誰でも気軽に訪れてほしい”という想いから、安藤さん曰く、「旅館が営業しているカフェ、ということはあえてSNSでは明かしていない」のだそう。
そんな安藤さんが、“ぜひ蒲郡に訪れたら体験してほしい“と、地元の魅力を詰め込んだのが、この『温泉喫茶 si no no me』。美しい三河湾や蒲郡みかん、さらにはロープ産業の新業態にも注目が集まる蒲郡。
そんな魅力を、私も“足湯”に浸かりながら、体験してきました。
大浴場を大胆リノベ!
三河湾と美白泉を満喫
コロナ禍を機に、個人特化型の旅館にシフトしたという『銀波荘』。その際、複数存在していた、館内の大浴場を1つクローズすることになったといいます。
三河湾を一望できる西浦温泉、なかでも『銀波荘』はその海景がよく見える南向きの旅館。コロナ禍に夏以外にも見かけるようになった海沿いを歩く人々の姿、地元の人々から寄せられる「西浦ってすごく素敵なところなんだね」という声。
それらをふまえて、安藤さんは館内で一番海に近い“一等地”の大浴場を、思いきってクローズ。以前より、「この景色を宿泊のお客様以外にも見ていただきたい!」という想いを抱いていたことから、クローズと同時に改装し、“足湯カフェ”をオープンすることを決心したといいます。
そんな経緯から、“足湯”は『銀波荘』と同様の美白泉を使用。美人の湯として知られ、肌に優しい温泉です。足湯スペースは、大浴場時代に「東屋」だった場所を起用。この場所から見える三河湾がとにかく絶景!潮風を感じながら、広い海と広い空を心ゆくまで体感することができます。
10分ほど浸かっただけで、足元は肌の色がやや赤みを帯びるほどポカポカに。冬の冷たい空気に、心地よさを感じるほど。
太陽の光に照らされてキラキラと輝く水面、フワフワとあがっていく湯気。
“温泉の足湯”という特別感も相まって、心がときほぐされていきます。
ちなみに、店内では足湯時に使えるタオル(300円)も販売。カフェメニューのイラストが描かれたキュートな手ぬぐい(700円)も新登場!
足湯というスタイルで、西浦温泉を楽しめるカフェ。荷物置き用のカゴとして、「籐かご」が使用されているなど、いたるところで、大浴場の名残を感じることができます。
なかでもその名残を感じるのが、「男湯」と「女湯」を改装した店内。男湯側は内湯の形をそのまま活かし、まるでお風呂に入っているような感覚となるスペースも!手すりや排水溝など、浴場ならではの設えも残されています。
海が一望できるカウンター席やテーブル席、ソファ席などが配置された女湯側は、石張りの滝が流れていた壁の形を継承。壁色は空間に合わせて統一されていますが、デコボコとした壁が空間にアクセントをプラスしています。
地元名産を足湯と一緒に!
こだわりの焼きたてワッフル
“温かいグルメを提供したい”という想いから、メニューは焼きたてワッフルを軸にラインアップ。ポーチドエッグにサントアロマの厳選ハムとチーズを使用した「ハムとチーズ」(1,500円)など、さまざまなワッフルプレートが揃います。
なかでもオススメは、蒲郡産のみかんと西尾産の抹茶を使用した「西尾抹茶とみかん餡」(1,200円)。西尾抹茶をたっぷり入れて焼き込んだワッフル生地に、みかん果汁を使用した“みかん餡”と生クリームをトッピング!抹茶の香りとみかんの酸味がマッチした、地元の名産をダブルで味わうことができます。
飲食は基本的に店内のみですが、足湯と一緒に味わえるメニューも用意。ワンハンドで楽しめるワッフル(ドリンク代に+350円~)やカフェラテ(700円)などドリンクメニュー、ソフトクリームなど多彩なメニューをオーダーすることができます。
店名の“綴り”に隠れたコンセプト!
「h」がない理由とは?
すでに気付いている人もいるかもしれませんが、実は「si no no me(シノノメ)」の「シ」は、「shi」ではなく、hを含まない「si」。実はこの綴りに、『温泉喫茶 si no no me』のコンセプトが表れていました。
店名は、日本の伝統色「東雲」に由来。夜明けの東の空の色を表現する色で、やや黄みを帯びたやわらかなピンクが特徴です。
そんなやわらかな色の空間に包まれて、“時間を忘れて”、ゆったり過ごしてほしい。
実はこのカフェでは、「h」とは、英語の「hour(時間)」のこと。“時間にとらわれず、景色と空間をゆったり過ごしてほしい”という想いが、h(時間)を含まない「si」が使用されている理由なのです。
カフェはもちろん、ライブラリーやワーケーションとしても利用できる『温泉喫茶 si no no me』。ライブラリーでは、季節に合わせてセレクトされた、書籍・本を読むことができます。
なんと、ライブラリーエリアの本棚は、かつて脱衣カゴが並んでいた棚をリメイクしたもの。ここでも、大浴場の名残を感じることができます。
しかし、「時間」を完全に“なくした”わけではありません。ライブラリーエリアの奥には、ミーティングやワークショップなどに使用できる「/h」という部屋が。
安藤さん曰く、この部屋には、「みなさんが、時間(hour)を大事に共有する場所として使ってほしい」という想いが込められているといいます。
日帰り入浴券&お土産選びで
“おこもり時間”を満喫
西浦温泉『銀波荘』に併設していることから、カフェ利用者には、同旅館で使用できる日帰り入浴割引券をプレゼント。足だけでなく、全身で西浦温泉を満喫することができます。
また、今年12月に1階ロビーのお土産ショップがリニューアルした『銀波荘』。ショップ内には、蒲郡みかんや深海魚、三河木綿など地元の味と文化を体感できるお土産がずらり!
「繊維ロープ」日本一の生産量を誇る、愛知県蒲郡市。近年では、建築やファッションなど幅広い分野にも進出しており、ショップ内では、繊維ロープを使用したカラフルなコースターやキーホルダーなどユニークなアイテムも発見。蒲郡市の郷土菓子「あぶら菓子」など、地元ならではのお菓子も充実しています。
今年1月にオープンした『温泉喫茶 si no no me』。三河湾を一望しながら足湯で心身を温めたあとは、カフェ店内や旅館を周遊して、蒲郡の味と文化を楽しむ“おこもり時間”を満喫してみては。
■店舗情報■
温泉喫茶 si no no me
住所/愛知県蒲郡市西浦町大山25(銀波荘内)
営業時間/10:00~17:00(LO16:15)
定休日/水曜日(臨時休業あり)※年末年始は2024年12月31日~2025年1月3日休業、12月30日は15時まで営業、2025年1月4日10時より営業
駐車場/あり
炎の光と揺らぎに癒される
三重県で“ローソク”の魅力を体感
2024年3月にオープンした、三重県のNEW観光スポット『カメヤマローソクタウン』。1927年創業の国内大手ろうそくメーカー「カメヤマローソク」が手掛ける施設で、カメヤマローソクにちなんだ“学び”を、体験や写真映えスポットを通して知ることができます。
同施設内の「灯MUSEUM」では、シーズンごとに変わる世界観を“ろうそくの灯”を用いて展示。アロマキャンドルの香りを楽しんだり、炎の揺らぎに心癒されながら、ゆっくり過ごすことができます。
『ローソクタウンストア』店長・増村有香さんによると、12月25日まではクリスマスをテーマとした展示を開催しているそう。
施設内では、カラフルなローソクのパーツを使用した「キャンドル作り体験」を実施。自分の好きな色や形のパーツを、専用のグラスに詰め、ゼリーキャンドルで固めて仕上げます。
なんとこのキャンドル作り、事前に施設HPから工場見学の事前予約をすると、無料で体験できるプログラム。見た目にも個性が表れるワークショップなので、家族や友人で挑戦し、完成品を見せ合ってみるのも面白いかもしれません。
他動画では、カメヤマローソクならではの機械と技術を見ることができる工場見学エリアの様子や、約1,200種類のキャンドルやお香を購入できる販売スペースなどもピックアップ。レトロな缶に、ろうそくの“詰め放題”ができるなど、この施設ならではの体験にも注目です。
■番組情報■
CBCテレビ「よしお兄さんの“みえ”推し」
映え&体験の新スポット カメヤマローソクタウン
2024年11月20日放送
宝石のように輝く!?
常滑市で“光るどろだんご”づくり
西尾菜々美アナウンサーが向かったのは、愛知県常滑市にある『INAXライブミュージアム』。色鮮やかなタイルの展示や窯のなかのプロジェクションマッピングなど、常滑焼の魅力をさまざまな角度から楽しむことができます。
タイルのリース作り(2,000円)や“プチトイレ”の絵付け(3,000円/要予約)など製作体験も実施しており、なかでも人気を集めているのが、“宝石のように輝く”と言われる「光るどろだんごづくり」(1,200円/要予約)。
『INAXライブミュージアム』担当者曰く、「LIXILが販売しているタイルや便器に使用している“やきもの”の土を使う」という、どろだんごづくり。その体験について、「通常のどろだんごとは、一味違うものになる」と話します。
「どろだんごづくり」は、やきもの用の粘土を丸めたタネを削る工程からスタート。専用の道具を使用し、凹凸をなくしていきます。タネにツヤが出てきたら、次は色付け作業。手のひらに絵の具を広げ、表面に少しずつ色をつけていきます。仕上げに瓶の口を使って、磨いて完成です。“ツヤツヤ”に仕上がったどろだんごを、「我が子みたい・・・」と思わず手で包み込む西尾アナウンサー。オレンジを含んだカラーリングから、「もみじちゃん」と命名し、体験を終えました。
他にも動画では、「やきもの散歩道」をはじめ、地元民が愛する瓶の牛乳「常滑牛乳」が購入できるスポットなども公開しています。
■番組情報■
メ~テレ「マチ10」
【まるで宝石!?】大人気の「光るどろだんご」作りに挑戦!愛知・常滑市
2024年10月4日放送
江戸時代から続く多治見市の窯元で
美濃焼の歴史と技術を体感
『市之倉さかづき美術館』や『多治見市モザイクタイルミュージアム』など、“美濃焼”にゆかりのある屋内スポットが人気を集める岐阜県多治見市。
多治見市在住の高井一アナウンサーが訪れたのは、美濃焼の窯元『幸兵衛窯』。江戸時代中期から220年続く窯元で、展示室には職人技で仕上げた陶器が並びます。
展示室を案内してくれたのは、『幸兵衛窯』の8代目・加藤 亮太郎さん。同窯では、美濃焼を代表する織部や黄瀬戸、志野のほか、鮮やかなブルーが印象的な青釉(せいゆう)など個性溢れる陶器を製造。
歴代が培ってきた絵付けやろくろなど高い技術と作風を反映したもので、一つひとつ熟練の職人によって生み出されています。
展示室では、歴代の作品も展示。初代による白と青の素朴な染付が特徴の“太白焼”や、人間国宝に指定された6代目・加藤卓男さんによるラスター彩加工が施された作品など、展示作品を通して、『幸兵衛窯』の歴史と技術を知ることができます。
動画では、創業100年以上を誇る炭火焼うなぎの名店や、鎌倉時代に創建された名刹、ご当地銘菓など多治見市の魅力を再発見できる屋内スポットも紹介しています。
■番組情報■
東海テレビ「スイッチ!」
スイッチ! 東海三県ふるさとツーリズム~岐阜・多治見市~
2024年11月28日放送