4トンの紙吹雪に、8台の山車が大暴れ!! 約3万5000人が来場した愛知県豊田市の「挙母祭り」を密着『チャント!』
東海地方の激アツな祭りでアツい人を探す企画「OMATSURIちゃん」。今回は、愛知県豊田市で毎年10月の第3日曜とその前日に「挙母(ころも)神社」で開催される「挙母祭り」を密着しました。
華やかな山車が集結!境内で繰り広げられる奉納行事
清めの塩の代わりに、大量の紙吹雪を撒くのが名物となっている「挙母祭り」。360年以上の歴史があり、愛知県の有形民俗文化財に指定される8台の山車を豊田市駅周辺を曳き回し、町の五穀豊穣を祈ります。
祭りのメインとなる日曜日(本楽)の朝10時には「挙母神社」に全ての山車が曳き込まれます。整列した山車が次に動くのは、午後4時です。
午後4時までの6時間の間に、神様をのせた神輿が町の平和を願い、「神輿渡御」として町内を巡行。屋台が所狭しと並ぶ境内には、子どもたちのお囃子や巫女舞など、さまざまな奉納行事が行われます。
中でも注目なのが「七福神踊り」。七福神は、7人のうち6人が男の神様ですが、有志で集まり、その役を演じるのは町の女性です。祭りの2か月前から猛練習を重ねてきました。
(七福神を演じる女性たち)
「(神様を演じるのは)神聖な気持ち。口は利かないようにしてる」
「ちょっとガニ股で歩きます。男になってるつもりで」
「七福神踊り」は、踊る女性たちの後ろでお囃子が生演奏され、リアルな音に合わせながら踊る姿は見ごたえ抜群です。
視界が遮られるほどの紙吹雪!?御神木の前を駆け抜けていく「曳き出し」
午後4時前になると「神輿渡御」に出ていた神輿が境内へ帰還。いよいよ祭りのクライマックス「曳き出し」が始まります。
「曳き出し」とは、山車8台が順番に御神木の前で、美しいカーブを描きながら神社を出ていくこと。その技を1台ずつ順番に披露していきます。山車を持つ8町それぞれが町のプライドを披露する場であり、順番は毎年1つずつ入れ替わり、町ごとに色の違う紙吹雪も見どころ。先頭は「華車(はなぐるま)」と呼ばれる花形で、2024年は喜多町が務めます。
次々と華やかなカーブを決めて境内を後にする山車。2024年の大トリを務めるのは、旧本町です。今回の祭りで一番アツい人を関係者に伺うと…。
(旧本町・祭り関係者)
「やっぱり年行司(ねんぎょうじ)」
「年行司」とは、町民に選ばれた、その年のリーダー。2024年、旧本町で年行司を担うのが羽根田賢さんです。山車の整備や全体の統括など1年がかりで祭りに備えてきました。重さ4トン、高さ6メートルを超える山車の運行には危険も伴うため、常に大きな声を出し続けながら現場をまとめます。
(山車に参加する子どもたち)
「(Q羽根田さんはどういう人?)優しい。(祭りになると)変わる。カッコよくなる」
町の子どもたちも憧れる「年行司」は、旧本町では一生に一度しかできない大役です。
一生に一度の大役!オレンジ色の紙吹雪が観客を魅了
羽根田さんに、「曳き出し」のとき、年行司がどこにスタンバイするのか尋ねました。
(旧本町・年行司・羽根田賢さん)
「一番上、祭りを一番盛り上げられる場所で!」
山車の頂上ど真ん中で、祭りを盛り上げます。
「曳き出し」では、止まらず、一気に駆け抜けることを目指します。大トリならではの難しさは、前の7台が撒いた紙吹雪が降り積もった境内の足場の悪さ。止まらず一気に駆け抜けるため、町の人たち皆の力を一つにして山車を曳きます。
町を象徴するオレンジ色の紙吹雪が、全てを包み込むように降り注ぎます。止まることなく御神木の前を曲がり切り、大トリの「曳き出し」は見事大成功!
今回の「OMATSURIちゃん」は、大トリを華麗に務め上げた旧本町の方々です。
(旧本町・年行司・羽根田賢さん)
「最高の大トリ、やり切りました!」
その後、山車は各町それぞれの蔵へと帰還。夜の打ち上げ花火が、祭りの終わりを告げました。
CBCテレビ「チャント!」2024年11月11日放送より